中小企業の7割近くが「賃上げ」を実施、その理由とは?
10月下旬に、経済産業省より平成29年「企業の賃上げ動向等に関するフォローアップ調査」の結果が発表されました。
この調査は「大企業調査」と「中小企業調査」にわかれており、前者は東証一部上場企業2,001社に調査票を送り364社が回答(回答率18.2%)、後者は中小企業・小規模事業者30,000社に調査票を送り8,310社が回答(回答率27.7%)しています。
・中小企業が積極的に賃上げを実施
平成29年度に常用労働者の賃上げを実施した大企業は89.7%(前年度90.1%)、正社員の賃金を引き上げた中小企業・小規模事業者は66.1%(前年度59.0%)となりました。
前年度と比較すると、中小企業が積極的に賃上げを行っている傾向がうかがえます。
・中小企業が賃上げを実施する理由は?
中小企業・小規模事業者が賃上げを実施した理由について、ベスト5は以下の通りとなっています。
(1)人材の採用・従業員の引き留めの必要性(49.2%)
(2)業績回復・向上(34.3%)
(3)他社の賃金動向(21.6%)
(4)最低賃金引上げのため(11.4%)
(5)業績連動型賃金制度のルールに従った(15.3%)
・賃金規定、人手不足に関する状況
なお、中小企業・小規模事業者において、賃金表等を含む賃金規定を「持っている」と回答した割合は61.0%でした。
また、「人手不足・人材不足」を感じていると回答した割合は66.4%、採用活動の方法については「ハローワーク」が最多(78.7%)となっています。